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目黒さんま祭りの由来になった落語の殿様は誰?

投稿日:

秋の東京の人気イベント

目黒のさんま祭り

目黒駅を挟んで2回も行われる
目黒の風物詩ですが、

あれ、目黒区って海から離れているよね?
なぜ目黒でサンマ?と思いませんか?

サンマ

目黒のサンマ祭りの由来、
「目黒のさんま」のなぜ?
についてお伝えします。

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目黒さんま祭りの由来とは

東京目黒の「さんま祭り」は落語の

秋刀魚は目黒にかぎる!

という有名なセリフがその由来です。

秋の味覚、サンマを食べる目黒サンマ祭りは
比較的新しいイベントですが、その人気から

「秋刀魚を食べるイベント」

は全国の秋刀魚の産地にも広がっています。

目黒のさんま祭り攻略!熱中症・混雑・雨対策

旬のサンマは高級食材というわけでもなく
普通に購入しても100円くらいなのに
わざわざ長時間並んで食べなくても、
という声もありますが、

秋空のもとお祭り気分でみんなで食べる、
というのが楽しいんですよね。

東京には東京湾があり、海に面した魚が
とれる場所もありますが、目黒は海に
面した場所ではありません。

なぜ「目黒」でさんまなのでしょう。

目黒のさんまの由来は落語

目黒のサンマの由来は、落語です。

「目黒のさんま」という有名な落語があり、

「秋刀魚は目黒にかぎる!」

というセリフは、その落語のオチなのです。
では、詳しくお話ししますね。

この落語の内容(あらすじ)は、

殿様が目黒の茶屋で焼きたてのサンマを食べ、

(殿様はサンマなどという庶民の魚は食べないので
 これが人生初サンマ、だったのです。

 そういえば、紫式部もイワシが好きだけれど
 「卑しい魚」なので隠れて食べたという話がありますね。
 高貴なお方は青魚を食べないのでしょうか。お気の毒!)

その美味しさに驚いて、城に戻ってもサンマを所望。
家来は慌てて日本橋から最高のサンマを取り寄せます。

しかしこれが全く美味しくない。

家来が殿様のためにと骨をとったり脂を抜いたりして
秋刀魚を台無しにしてしまったからです。

そこで、

殿「このサンマはどこのサンマだ?!」

家来「日本橋の魚河岸でございます」

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というやりとりがあり、

「日本橋は駄目だ。サンマは目黒にかぎる!」

というオチになるわけです。

昔は目黒川でサンマがとれた、という説もありますが
どちらにしてもサンマ自体は日本橋の魚河岸の
ものの方が美味しいでしょうから、

・サンマが目黒でとれると思っているお殿様
・せっかく美味しいサンマを台無しにする家来

の物知らずが可笑しい落語、というわけです。

目黒のさんまの殿様は徳川家光?

目黒のサンマのお殿様は実在する人物なのでしょうか?

落語「目黒のサンマ」は架空の話なので、
登場する殿様は実在の人物ではありません

この噺は作者不明で、舞台は寛永年間ですが
オリジナルに殿様の名前はありません。

江戸時代に実在の殿様をおちょくるわけには
いきませんから、殿は架空の人物なのです。

江戸時代の落語は、殿様(大名)は
大名赤井御門守という架空の人物にするのが
一般的でした。

「目黒のさんま」も赤井御門守だったはずですが、
江戸時代以降は、落語家さんによっては落語で
特定の人物(殿様)を設定しています。

有名なのは、明治の落語家2代目禽語楼小さんの
「雲州松江藩の殿様」つまり松平直政

大正〜昭和の落語家林家彦六は徳川家光
設定しています。徳川家光が鷹狩りで
目黒に行っていたこと、その際「爺々が茶屋」
という茶屋に立ち寄っていた史実があるので

目黒ー殿様ー家光

というのは誰もがイメージしやすく、
私もずっと、殿様は徳川家光と思っていました!

目黒 茶屋坂

(写真は現在の目黒区茶屋坂です。)

この落語は、水戸で採れたサンマを徳川家光が目黒で食す、
というスケールの大きな設定なのですが、
江戸時代に将軍様をからかったら首が飛びますよね。

まとめ

目黒のサンマ祭りの由来は落語です。

殿様は実在の人物ではありませんが、
咄家さんによっては実在する特定の人物を
設定することがあります。

秋刀魚を知らないお殿様の

「さんまは目黒にかぎる!」

というセリフがオチになった落語
「目黒のさんま」は、
毎年さんま祭りで無料で披露されます。

入場人数には限りがありますが、
さんま祭りに行くことがあったら
ぜひ「目黒のさんま寄席」にも
立ち寄ってくださいね。

同じ「目黒のさんま」でもその内容は
落語家さんによって様々なので、
今年はどんな殿様バージョンかなぁと
毎年楽しむことができます。

目黒区役所のホームページでも、
この落語の動画が配信されていますので、
あわせてチェックしてみてくださいね。

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