秋はきのこがおいしい季節。
最近は手軽なしいたけキットで家庭でも手軽に自家製しいたけを楽しめるようになり、採れたてのキノコはまた格別です。
でも、収穫した椎茸をよ〜く見たら、
しいたけのひだひだに白くて細い虫がいっぱい!
何これ気持ち悪い〜!
ということがまれにあるんですって。
しいたけにつく小さな細い虫の正体とこの虫をきれいに取り除く方法、これって食べられるの?という疑問にお答えします。
*干し椎茸につく黒い虫については こちら をご覧ください。
生しいたけについた白い虫は何?
野生のキノコには虫がついています。
私がそれを知ったのは、娘が自由研究に使うと山で採集してきたキノコから、うじゃうじゃとウジが湧いた時でしたーー。
ぐちゃぐちゃに溶けたキノコと大量発生した虫の姿は今でも忘れられません。
娘と調べたところ、キノコについた虫の正体は、ショウジョウバエ(キノコバエ)の幼虫でした。
ショウジョウバエの幼虫はキノコ全般にみられ、しいたけも例外ではありません。
蝿のウジ、というといかにも汚いですが、ショウジョウバエは英語ではフルーツフライという名前で、これはこのハエが果実を好むことに由来しています。
蝿といっても汚いものには触らないので、人体に害をなすことはありません。
もし虫を食べた場合は、タンパク質(プロテイン)を摂取することになる、とちょっとおすすめっぽいことも書いてありましたーー。
そういえば、国連食糧農業機関が「昆虫食」を推進しているそうですね。
子供の学校の指定(推薦)図書であるゾウの時間 ネズミの時間によると、
10トンの餌を体重合計1トンの牛に食べさせると14ヶ月で0.2トンの肉ができる。しかし、同じ10トンの餌を体重合計1トンのイナゴに食べさせるならば、9ヶ月で2トンの肉ができるのだそうです。
昆虫食は同じ餌で10倍の肉が早く作れる!ということで注目の未来の食材なんですね。
なので、将来は虫入りキノコの方が価値がある!なんてことになるかもしれませんが、、、、
今はまだ心の準備ができません。
しいたけの虫は取り除けば食べられる?
しいたけの虫がショウジョウバエの幼虫なら、虫を食べても害はないと言われているくらいですから白い虫を取り除けば、もちろん食べられます。
シイタケにはショウジョウバエの他にも生椎茸ならヤスデや乾燥椎茸にはコクガ(穀蛾)などの黒い虫がつくこともありますが、これらの虫も取り除けばほぼ食べられます。
虫もしいたけを食べているので、除去せず放置しているとどんどん食べられてしまいます。
虫に気づいたら早めに取り除きましょう。
なお、ナメクジに食べられてしまった場合は諦めて捨てるしかありませんーー。
しいたけについた虫を処理するには
キノコ類は香りが消えてしまうから洗わない、
というのはお料理の基本ですが、それはスーパーで買ってきたキノコの場合で、天然物のキノコは虫がいるのが普通なので洗います。
これを「虫出し」と言います。
ショウジョウバエの幼虫などはキノコのヒダや内部に潜んでいて、ぱっと見ではわからないことも多いですから「虫出し」が必要なのです。
虫出しの方法は、
塩水にキノコを10〜15分つける
塩水にキノコをつけると死んだ虫が浮いてくるので、それをきれいに取り除いて洗い、乾かします。
天然物、と言ってもしいたけの場合は、山でキノコ狩りしてきた訳ではなく清潔な場所で原木栽培されたもの。
虫を見ても平気、間接的に触るのは大丈夫、という場合は、ピンセットでつまんで虫だけとってキノコは洗わずに食べる方が美味しくいただけます。
虫に触らずきれいに取り除きたい場合のみ「虫出し」をして洗い流してください。
キノコは冷凍保存することもできるので、冷凍して虫を殺す方法もあります。
冷凍で虫が消えるわけではありませんが、動いている虫は見なくて済みます。
冷凍したキノコは解凍せず凍ったまま調理してください。
まとめ
しいたけの白く細い小さな虫はショウジョウバエの幼虫で、これは人体に害をなすものではありません。
気にせずそのまま食べても問題ないのですが、一つ一つ取り除くか、塩水につけて虫出しすれば、問題なく食べられます。
動いている虫を見たくない場合は、冷凍するという方法もあります。
せっかくの旬の美味しい椎茸です。どうぞ無駄なく召し上がってくださいね。