夫の家族や親戚に不幸があれば、
当然”嫁”である自分は喪中になります。
だから今年のお正月は何もしない。
それはいいのですが、
喪中とは関係ない自分の兄弟の子供、
可愛い甥っ子姪っ子にまで
「喪中だからお年玉なしね!」
というのはなんだかとてもかわいそう、
ですよね。
自分が喪中の時は、喪中ではない家の子にも
お正月のお年玉をあげてはいけないのでしょうか?
喪中はお年玉なしが本来のマナー
喪中は、故人の冥福を祈って派手な行動を慎みます。
明治時代までは、喪中(服喪期間)は
「門戸を閉じ、酒肉を断ち、弔せず、賀せず、
音曲をなさず、嫁とりをせず、財を分かたず」
と決められていて、忌服令が廃止された今でも
・喪中は弔問や手伝いに行かない
・お正月や結婚などのお祝い事をしない
などの習慣が残っています。
いつからいつまでが喪中(服喪期間)なのか、
というのも忌服令で細かく定められていて
「父母」が亡くなった場合が最長で
忌(忌中)が50日、服(喪中)が13カ月
となっています。
(四十九日や1年間喪に服すのは、これが由来です。)
(妻の父母が亡くなった場合は喪中にならない、
など今見ると結構ヒドいと思う内容だったりします。
興味がある方は”太政官布告『忌服令』”で調べてみて下さい。)
昔は、忌中には基本家から出ず、喪中の間は
喪服を着ていたんだとか。
現在の「喪中」の範囲は、学校や職場の「忌引き」の
規定などを考えると一般的に、一親等(父母・配偶者・子)
生計を共にしている二親等(祖父母・兄弟姉妹・孫)と
三親等の叔父・叔母、になると思います。
お年玉の由来はお正月の鏡餅のお下がりだから、
お金ではなくお餅。だから喪中でも関係なし!
という意見もみましたが、
喪中は基本、門松や鏡餅等の飾り付けを
しないのですから、やっぱり正しくは
お年玉はなし、になりますよね。
喪中ではない自分の親戚もお年玉なしなの?
喪中だから、お年玉のやりとりは一切しない。
と、夫側の親戚で決定したのであれば
子供達もみんなで喪に服しましょうね、
ということでいいと思うのですが、
故人と関係のない妻側の甥っ子姪っ子に
私は喪中なのでお年玉はあげません
というのはちょっと酷な気がします。
子供達みんながもらえないのなら納得ですが、
喪中とは関係のない子供から、年に一度の楽しみを
奪うのは可哀想ですよね。
子供だけでなく、お正月に孫にお年玉をあげるのを
楽しみにしている、というお年寄りも多いので、
「おじいさんが亡くなった年も、
おばあさんが普通に孫にお年玉をあげていた。」
という声もありました。
なので、喪中とは関係ない親戚の子には
こっそりお年玉をあげてもいいかな、と思います。
地方によっては厳しい決まり事があるかも
しれませんから、よく確認する必要はありますが、
「お年賀はしない。でもお年玉は別!」
という考え方の方が最近は主流のようです。
喪中に子供にお年玉をあげる時は表書きを変えて
喪中にお年玉をあげるマナーとして、
お年玉、という言い方は避ける
というものがあります。
お正月行事をしないからお年玉はしない。
でも「お小遣い」はあげます。
という方法です。
「お年玉」と書いてあるお年玉袋は避け、
ちょっと地味な普通のポチ袋にして
ポチ袋の表書きの名目も
「本代」「文具代」「おもちゃ代」
などにするやり方ですね。
子供にどうしてお年玉ではないの?
と聞かれたら、喪に服す、ということに
ついてお話ししてあげると良いでしょう。
最近は核家族化が進み、子供の頃に
「お別れ」に触れる機会が少ないので
死を悼む、身を慎むということについて
一緒に考えるのは大切なことだと思います。
まとめ
喪中にお年玉をあげるのは、本来は控えるべき
ですが、小さな子供の年に一度の楽しみ
ということで、喪中であっても表書きを
・お小遣い
・書籍代
・おもちゃ代
・文具代
としてお年玉をあげる人が多いです。
喪中ではない家の子供のお年玉を控える、
というのは特に可哀想だと思いますので、
お年玉袋の表書きのみ変更して
例年通りにしてあげてはいかがでしょうか。