11月の酉の日(十二支の酉)に行われる
開運招福・商売繁盛を願う祭り「酉の市」
周囲からの視線をひしひしと感じながらも
頑張ってお店の人と交渉し、縁起物の熊手を購入して
イヨッと威勢良く三本締めしてもらったら、
家に持ち帰る時もかっこよくいきたいですよね。
大きな熊手の持ち帰り方
持ち帰ってからの飾り方
そして
処分するときの方法 についてお伝えします。
酉の市の熊手は持ち帰り方にも作法あり?!
こちらで浅草の酉の市の熊手の買い方をご紹介したので、
今日は買った後の「持ち帰り方法」についてお話します。
東京浅草の酉の市が行われるのは、11月の酉の日。
11月は全ての酉の日に市がたちます。
復習になりますが、まずは2018年から2020年までの
「酉の市」の日程を紹介しますね!
2018年と2020年は、三の酉まであります。
2019年(平成31年) 8日 20日
2020年(平成32年) 2日 14日 26日
三の酉限定、江戸火消しの纏(まとい)の形の「火除守り」は、
三の酉まである年なら一の酉・二の酉でも購入できます。
さて、めでたく商談が成立して熊手を購入、
手締め(三本締め)をしてもらったら、
「ありがとうございました」と熊手を持ち帰るわけですが、
帰る時は境内の福をたくさんかきこむ、という意味で
熊手を正面に向けてかかげながら歩きます。
正面の飾りが付いているほうを前方に向けるのは、
運を「かっこむ」ためなんですって。
酉の市は雨が降ることも多く、雨の日は
熊手にビニール袋をつけてくれますが、この袋も
境内にいるうちはなるべくつけないほうがいいんです。
酉の市では「手提げ袋ください」
と言うと
「熊手は担ぐもんだよ!」
って言われちゃうこともあるみたいです。
家までずっと担いで帰るのは無理だけど、
神社の境内を出るまでは袋に入れずに
カッコよく高くかかげて歩きましょう。
とはいえ、ずっと熊手を掲げるのは大変だし
電車やバスに乗らなきゃ家に帰れないーーー。
そんな時は、キャリーバックなど熊手が入る
バックを持参してそれに入れて持ち帰りましょう。
宅配便を利用して送る、という手もありますよ。
酉の市の熊手はどこに飾るの?
露天商で買った熊手は、東か南(または西)に向けて
高いところ(目線より上)に飾ります。
場所は、神棚や仏壇があればそちらへ、なければ
リビングなど「人が集まる場所」に飾ります。
露店の縁起熊手ではなく神社やお寺で購入した
「熊手守り」の場合は、御札(おふだ)と
同じように神棚に飾ります。
神棚がない場合は、縁起物熊手と同じように、
東か南に向けて高いところ(目線より上)に飾ります。
間取りによってはどうしても南向き、東向きに
飾れないこともありますが、玄関、棚や鴨居など
自分なりに敬意を込めた場所を作り、
「明るく清浄で、目線より高い場所」
にお祀りするようにしましょう。
熊手の正面を北に向けるのはできるだけ
避けたほうが良いのですが、収まりの良い場所に
やや高く飾れば良い、とのことです。
酉の市で買った熊手を処分する時は?
縁起熊手も熊手守りも、毎年新しいものに買い替えます。
酉の市に行くと、お参りの行列に並んでいるこれから
酉の市に向かう人が、すでに熊手を手にしていますが、
これは去年の熊手をお返しするために持ってきているのです。
前年の熊手は酉の市の入り口の古熊手納所(熊手納め所)へ
大規模な浅草の酉の市では、ちょっと前まで
ゴミ収集車が来てそこに返却する熊手を投げ入れる、
なんてことが行われていたそうですが、
今はちゃんと鷲神社の入り口に
「古熊手納所」
が設けられています。
お隣の長國寺の入り口にも、
「熊手納め所」
が設置されています。「酉の寺」長國寺では
納められた熊手は丁寧に浄めてくれているそうですよ。
酉の市に行けない場合はお焚き上げかゴミとして処分
古い熊手を酉の市の日に納められなかった場合は、
熊手守りなど小さなものは最寄りの寺社の年末年始の
「御焚き上げ」に持って行っても良いでしょう。
大きな熊手は、一年の福を取り込んでくれた感謝をした後、
お住まいの資源分別のルールに照らし合わせて分解してから
処分してくださいとのことです。
捨てる時は白い紙に包むと良いと思います。
熊手の大入袋には五円玉が入っている?!
縁起熊手を購入すると、おまけに大入袋を
つけてくれることがありますが、
この大入りの中には「5円玉」が入っているんですって。
ご縁がありますように、の五円玉です。
古い熊手を入り口の熊手納め所でお返ししたら、
この大入りの5円玉でお参りするんだそうです。
そして、大入りをくれた去年の店でまた新しい熊手を買う。
熊手はだんだん大きくするといいますが、
同じお店で買い続けて馴染み客になるのも
粋な買い方なんですね。
まとめ
酉の市で縁起物の熊手を購入したら、境内では
熊手を袋に入れずに(袋がかかっている場合はそのまま)
熊手を正面に向けて高く掲げて歩きましょう。
持ち運びが大変な大きな熊手は、境内を出たら
キャリーケースなどに入れて持ち帰ります。
宅配便を利用して送っても良いでしょう。
熊手は、神棚や仏壇、なければ高い場所に
東か南を向くようにして飾ります。
明るく清浄な場所を選んでください。
前年の古い熊手は、翌年の酉の市でお返しします。
酉の市に行かれない場合は、年末年始の
最寄りの神社でのお焚き上げに出したり、
地域の分別のルールにしたがって家庭ゴミ
として処分してください。