こんにちは、まめりんごです。
いよいよ各大学の養護教諭特別別科の受験シーズンですね。
前回の 看護師から養護教諭への体験談 で、私が
養護教諭特別別科に現役では合格できず付属病院に就職し、看護師をしながら再受験したが失敗、退職して受験勉強に専念して2浪で合格したことをお話ししましたが、
受験対策として、実際にどんな勉強をしたのか?
ということには触れませんでした。
これは自分が受験したのがかなり昔であるためだったのですが、前回の記事をきっかけにリサーチしたところ、あまり変化がないようだ、とわかりましたので最近の傾向も含めてご紹介したいと思います。
養護教諭特別別科の勉強方法って何をしたらいいの?
大学によって違いはありますが、養護教諭特別別科の受験科目は、看護学、公衆衛生学などの専門科目と小論文、という場合が多いですね。
看護師から養護教諭への転身で最も強みを感じられるのは「看護学」だと思います。
例えば、学校でも遭遇することがあるかもしれない、心肺停止状態の救急処置。
看護師の皆さんなら、きっと自分がするべきことが次々イメージでき、手も動くでしょう。
ですが、ここにちょっとした落とし穴があります。
看護師のイメージする救急処置と、養護教諭の試験問題では問われるものが違うからです。
養護教諭のファーストエイドに関する問題で除細動や血管確保について書くことは不適切ですし、「救急車を呼ぶ」という一文を入れ忘れると完全にアウトなんですね。
養護教諭特別別科の試験で求められるものは医学とは少し違った「養護教諭に必要な知識」重視です。
1年で養護教諭を養成しよう!という養護教諭特別別科では入試の段階から即戦力となる人材が求められるのか、看護学、という科目であっても求められるものは養護教諭としてのそれであることに注意しましょう。
ということで、後述する「過去問」以外におすすめの勉強方法その一は、
養護教諭のための「教員採用試験」問題集
を解く!です。
教員採用試験の問題集を解くことは、養護教諭特別別科の入試対策に役立つだけでなく入学後間もなく行われる教員採用試験(東京都の教員採用試験は7月上旬)にも役立ちます。
教員採用試験対策ステップアップ問題集 11 専門教科養護教諭 2019年度版
養護教諭特別別科を修了すれば養護教諭一種免許を取得できますが、養護教諭一種免許があっても教員として採用されなければ働く場所がありません。
教員採用試験に合格して名簿に載り、その名簿を見た学校長から連絡が来て面接・採用となって初めてその学校の「養護教諭」になれるのです。
東京都の場合は私学も多くありますが、私学よりチャンスの多い公立小中高等養護学校から声のかかる都の教員を目指す方が確実。
公務員は福利厚生も充実していますし、どの地方でも教員ならまず「自治体で採用されることを目指す」のが基本でしょう。
養護教諭特別別科の受験倍率は現在そんなに高くないようで、平成30年度の金沢大学の場合、募集人員40名に対し実際に受験した人数は71名、と発表されているので1.7倍くらいです。
対して、東京都の養護教諭は採用見込み80名に対して受験者727名。名簿に登載されたのが115名ですから6.3倍になります。
養護教諭として学校で働くためには、希望する自治体の教員名簿に登載されることが不可欠で、それが受験以上の難関なのです。
別科に合格するかどうかもわからないのに就職の心配まで出来ない、と思うかもしれませんが1年はとても短くあっという間に過ぎますから受験勉強がそのまま「教員採用試験」対策にもなるのはある意味ラッキーです。
養護教諭として学校で働く自分をイメージしながら教員採用試験の勉強に取り組む。
これが特別別科の合格にもつながります。
養護教諭特別別科の受験対策、病院をやめて何をしていた?
養護教諭の教員採用試験問題と各大学の過去問題を解くことのみで養護教諭特別別科に合格した、という人はたくさんいますが、私は病院を退職した後「予備校」に通っていました。
(現役の時は予備校があるなんて知りませんでした!)
私が通っていたのは養護教諭の教員採用試験問題集を出版している東京アカデミーでしたが、別科に特化したコースではありませんでしたし、退職したのが夏なので通った期間も短かかったのですが、一人で勉強するよりは良かったと思っています。
可能であれば予備校に通うというのも有効だと思います。
(東京アカデミーの特別別科コースに通った、という口コミがあり、今は専用のコースができたのかな?と調べて見ましたが現在のホームページでは確認できませんでした。
東京アカデミーには教員採用試験対策コースがあるので、そちらに通ったという意味だったのかもしれません。)
現在「養護教諭特別別科受験対策コース」があるのは東京看護医療教育学院です。
保健医療・公衆衛生、看護学、精神看護学、小論文、教育学の講座があり受験大学に応じて選べますし、通学だけでなく通信教育にも対応しているので、独学が不安な方は調べてみると良いと思います。
*なんと、通信だけで養護教諭の免許まで取得できる大学もあります。こちら に一覧を載せています。
独学する場合、「公衆衛生」が保健師ではない看護師には苦手分野になることが多いと思いますが、公衆衛生は暗記すれば点が取れる科目です。
これは保健師国家試験か医師国家試験の「公衆衛生」で勉強するとバッチリですのでこれらの問題集をぜひ手に入れるようにしてください。
クエスチョン・バンク 医師国家試験問題解説 2019 vol.6 公衆衛生
さらっと書きましたが、国家試験の公衆衛生のテキストを見て「ここから出題されていたのか!」と愕然とした私としては、ブログで公表して良いものかとかなり迷った生情報で、最近でも有効であることも確認済みです。
集団生活の場である学校では、法定伝染病や指定伝染病の知識はとても大切です。
この記事を読んでくださっているあなたはぜひしっかりと「国試の公衆衛生」を勉強して下さいね。
養護教諭特別別科の過去問を手に入れるには?
過去問を解く、というのは受験の王道ですが、養護教諭特別別科の過去問題は公開している大学と非公開の大学があります。
公開している大学でも、希望すれば郵送してくれる大学もあれば実際に足を運んだ人のみにしか公開しない、見るのは構わないがコピーは禁止、というところもあります。
(金沢大学も、閲覧しメモを取ることは出来るが複写はできません、としています。)
最近はSNSが発達していますので、「〇〇大学の過去問譲ってください!」という書き込みも見かけます。
これに反応してくれる人がどのくらいいるのかわかりませんが、SNSを利用して情報を集めるという方法もある、ということですね。
昨年と同じ問題が出題されるということはないと思いますが、それぞれの大学に出題傾向というものはあるので、受験する養護教諭特別別科の過去問は、出来るだけ手に入れたいところです。
併願受験の場合、北海道から熊本にかけて全国にポツンポツンと存在する別科の過去問を収集するのは大変ですが、CA受験では外資系航空会社の面接試験毎に飛行機でその国まで飛ぶ!という人もたくさんいるそうですから、それに比べれば過去問入手のために新幹線で現地まで行く!ということは大いに「あり」ですよね。
一発合格を目指すなら、ここは頑張りどころかと思います。
過去問については各大学のホームページをしっかり確認して、わからないところは直接問い合わせて下さい。
まとめ
養護教諭特別別科の記事を書いてから、ずっとどうしようかと思っていた受験対策の情報について、ようやく書くことができました。
特別別科の受験対策として必要な勉強は、
・養護教諭の教員採用試験問題
・受験する大学の養護教諭特別別科の過去問題
・保健師または医師国家試験の公衆衛生
です。
あとは各大学の試験科目に合わせて小論文などですね。
小論文も教育学部を意識して対策すると良いと思います。
教員採用試験 教育問題の核心に迫る! 勝てる小論文・面接 2019年度
時間に余裕がある方は、看護・医療系予備校、教員採用試験対策のノウハウを持つ予備校で学ぶという方法もあります。
看護師から養護教諭を目指す方法はいくつかありますが、目標を養護教諭のみに絞っているならば、養護教諭一種免許が取得でき、教育実習が充実している別科で学ぶことは最善の選択だと思います。
この記事を読んでくださった方の合格を、心からお祈りしています。