茨城在住の義父母との県北ドライブ旅行。
袋田の滝、竜神大吊橋と経て、最後に立ち寄ったのは茨城県常陸太田(ひたちおおた)市の西山荘(せいざんそう)です。
西山荘は「これが目に入らぬか〜!」でお馴染みの水戸黄門こと徳川光圀公ゆかりの地!
水戸藩二代目藩主・徳川光圀公が晩年を過ごした別荘が西山御殿こと西山荘なのです。
西山荘は水戸のご隠居様・御老公様の「リアル隠居所」なのです。
(写真のサイズを変更したら画像に入れたブログの文字が切れてしまったのですがそのまま掲載しています。ごめんなさい!)
竜神大吊橋から西山荘までのドライブルート
竜神大吊橋から西山荘までのドライブルートです。
西山荘(西山御殿跡)の住所:茨城県常陸太田市新宿町590
常陸太田観光ドライブコースとしては、西山荘から竜神大吊橋に向かう方が王道なのかな?
茨城県南、東京方面に向かう場合は、西山荘は竜神大吊橋から自宅への帰路ルート上になります。
水戸黄門ご隠居様が晩年を過ごした西山荘
西山荘は無料の西山の里「桃源(とうげん)」という休憩所と、有料の西山御殿に分かれています。
入口にあたる桃源から西山荘までは、池や橋を配した広々とした庭園。
12月の池はこんな感じで寂しかったのですが、ここは「花菖蒲」で有名なところで、初夏は
一面に紫色の菖蒲の花が咲き、とても美しいそうです。
(西山荘の花はあやめではなく「しょうぶ」です。)
池を渡るボードウォークがいい雰囲気で、6月の「花菖蒲まつり」の頃はさぞ見事だろうと思います。
菖蒲の時期は、日没後ホタルも見られるそうですよ!
西山荘の茶室晏如庵(あんじょあん)
桃源の他にも、西山の里には「晏如庵(あんじょあん)」という茶室があり抹茶とお菓子をいただくことができます。
私たちが訪れた日は、残念ながら晏如庵は休館でした。
シーズンオフの平日は静かで良いのですが、お店の休みと重なりがちですね。。。
晏如(あんじょ)とは「安らかで落ち着いているさま」のこと。
光圀公が西山荘に隠棲後に建立した生存中に建てる墓、寿蔵碑 (じゅぞうひ)「梅里先生墓」の裏面に刻んだ「梅里先生碑陰文」にある「有れば則ち有るに随つて樂胥し、無ければ則ち無きに任せて晏如たり。」という文章から「晏如庵」と名付けられたそうです。
光圀公自作の「梅里先生碑陰文」はその人となりを表す名文だそうで、写真を撮ってこなかったのが悔やまれます。
西山荘は入場料金が高い!
光圀公が晩年を過ごした建物、国指定史跡・名勝「西山御殿」は池の先にあるのですが、「西山荘管理事務所(ANNEX)」で入場料金を払わないと見学できません。
この入場料がなかなか高額でして、
大人 1,000円(団体30名以上/900円)
小・中学生 600円(団体30名以上/540円)
なんですね〜。
(後から「徳川光圀」というガイドブックがあると知りましたが、このガイドブックも540円します。)
今回はせっかく皆でここまで来たのだから、と入りましたが正直ちょっと高すぎると思いますーー。
西山荘(西山御殿)の見どころ
入り口に光圀公が紀州(和歌山県)から取り寄せた約50mの熊野杉があります。
樹齢約320年の大木です。
有料部分は、二つの池に囲まれた小高いところに建つ
御殿、守護宅、御文庫
三つの建物の見学がメインとなります。
建物の周囲もぐるりと回れるようになっているので、全体を見渡せる小高いところに登って見ました。
手前に見えるのが「御殿」後ろが「守護宅」左端が「御文庫」です。
西山荘(西山御殿)は中に入ることが出来ず、外から覗き見する感じでした。
光圀公が大日本史を編さんした書斎、「御学問所」はなんと三畳間。
御殿といっても「お屋敷」ではなく、茅葺き平屋建てのこじんまりしたお家ですが、釘かくしに貝殻を用いるなど35万石藩主隠棲の地としての品格を持った造りになっているそうです。
質素な建物華美を嫌ったという黄門様らしいお住まいでした。
こちらの西山御殿は実は文化14年(1817年)の野火により一度焼失しています。
現在の建物は、文政2年(1819年)8代藩主齊脩公により規模を縮小して再建されたものだそうです。
本物の「葵の御紋」!この紋所が目に入らぬか〜!ハハーッ!
御殿の後ろにある「守護宅」には光圀公自筆の掛け軸など様々な資料が展示されているのですが、西山荘御殿の書斎を再現したお部屋に、なんと黄門様もいらっしゃいました!
ガラス越しに現れた三畳間の黄門様。
この黄門様、お話もなさるんですよ。
この小さな部屋で編さんされた大日本史は、光圀公の死後も水戸藩の事業として二百数十年継続し、明治時代に全397巻の歴史書として完成しました。
尊王攘夷運動は、この大日本史の編さん事業を通して育まれた「水戸学」から発展したと言われています。
テレビドラマ水戸黄門のロケ地になったこともある西山荘
徳川光圀公といえば、思い浮かぶのはやはりテレビドラマの黄門様。
助さん格さんを従えた「控えおろう〜!」のイメージですよね。
残念ながら、徳川光圀公が世直しのために全国を旅した、というのはフィクション。
水戸藩の藩主は基本、江戸詰で江戸を離れることは滅多に出来ず、光圀公が訪れたことがある土地は、福島県の勿来関と、日光東照宮、鎌倉で水戸にもなかなか帰ることが出来なかったそうです。
西山荘がテレビドラマの舞台になったのは、2004年4月12日に放送された第33部第1話。
第1話の冒頭が、水戸の西山荘で晴耕雨読の日々を送っていた黄門様(水戸黄門役は里見浩太朗さん)の元に、江戸から届いた急の手紙を持って山野辺兵庫(丹波哲郎)がやって来るシーンでした。
茨城県西山荘の住所と営業時間
西山の里 桃源
住所:茨城県常陸太田市新宿町576
TEL:0294-73-1300
営業時間:9~17時
定休日:なし
入園料:無料
アクセス:常盤自動車道那珂ICから車で約30分
駐車場:100台(大型可)
西山荘 徳川ミュージアム分館 西山御殿
住所:常陸太田市新宿町590
TEL:0294-72-1538
開荘時間:9:00~16:00(入荘は閉荘の30分前まで)
休館日:年末年始
入園料:大人 1,000円(団体30名以上/900円)
小中学生 600円(団体30名以上/540円)
じっくり見学すると建物も資料も興味深いものなのですが、敷地自体は無料部分より狭いな〜という印象で、どうしても入館料が割高に思えてしまいます。
西山荘は徳川ミュージアム分館ということなので、水戸の偕楽園にほど近い徳川ミュージアムのインフォメーションも載せておきますね。(このミュージアムも入館料がお高いです!)
徳川ミュージアム
住所:茨城県水戸市見川1-1215-1
開館時間:10~17時
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
入館料:期間により変動
アクセス:常磐自動車道水戸ICから車で約20分
駐車場:30台
歴史に興味がある方、水戸黄門、徳川光圀公ファンの方にはおすすめの施設ですが、入館料のことを考えると正直私は再訪することはないかな、、、という印象でした。
無料で入場できる桃源と晏如庵は、花菖蒲や紅葉の季節にぜひまた訪れて抹茶をいただいてみたいです。