印度カリー子さんの「私でもスパイスカレー作れました!」という本をご存知ですか?
お料理本なのに、写真なし!全ページこいしゆうかさんの可愛いイラスト漫画という異色の本です。
スパイスカレーというとスパイス料理「通」の人がこれとこれの配合を云々、という難しいもの、という印象があったのですが、このレシピ本はとてつもなくシンプル&簡単♪
漫画もわかりやすくて楽しくて、私も作ってみたい!とウズウズします。
実際、私は本を購入した日から掲載されているカレーをいくつも作っています。
そしてどれも本当に美味しいんです!
*写真は本を見て作ったキャベツカレーとキーマカレー&ターメリックライスです。
以前、スパイスから作るインドカレーに挑戦した時は、どこか物足りない味だったのですが、その原因もちゃんと書いてあって、これがもう目からウロコ!この本買ってよかった!でした。
本のレビューをしながら、おうちスパイスカレーのコツについてお伝えしたいと思います。
スパイスカレーは難しい?NO!
この本の印度カリー子さんのレシピは、シンプルです。
使うスパイスは三つのみで、しかも全部同量です。
土台になるニンニク生姜、玉ねぎはみじん切りですが、他の具材の切り方は自由。
作り方もシンプルで、
・トマトも入れペースト上の土台を作り、
・弱火にしてターメリック、クミン、コリアンダー、塩を投入!
・肉などメインの具材と水を入れ、
・あっさりがよければ水、まろやかにしたければ牛乳かヨーグルト、こってり系にしたければココナッツミルクか生クリームを加える
それでおしまい!です。
煮込むのではなく炒めて作るカレーなので、二人分なら作り始めてから30分以下で完成。
しかも、これは生肉や生魚を使う場合の時間で、野菜やサバ缶などのカレーならもっと時間短縮できます!
スパイスカレーのコツ
「私でもスパイスカレー作れました!」はイラスト漫画のみという異色のレシピ本ですが、たった一枚、写真があります。
最初にニンニク生姜、玉ねぎのみじん切りを炒める場面の写真です。
ニンニク生姜、玉ねぎは
・10分間しっかりと!
・あめ色ではなく「焦げ茶色」になるまで炒める!
ということで、「黒に近い濃い茶色」に炒められた玉ねぎの写真が載せられています。
私でもスパイスカレー作れました! 41ページの2コマ目
この工程でしっかりと炒めないと、スパイスカレーの旨味が薄くなってしまうのだと思います。
玉ねぎのみじん切りはフードプロセッサーやチョッパーを使うのもカット済みの冷凍オニオンソテーを使うのもOK、しかし美味しいスパイスカレーを作るには炒め時間を短縮する手抜きは絶対ダメなのです。
私は最近「焦げ=糖化=老化」である、という本で「こんがりと美味しそうな焼き色がついている食品は老化のもと!」というのを読んだので、こんがりどころか真っ黒に炒めるのはちょっと、、、と思ってしまうのですが、加熱で褐色になる「メイラード反応」が体に与える影響についてはまだ不明な点もあるようですね。
(メイラード反応を気にすると、味噌や醤油まで悪者になってしまう)
美味しいスパイスカレーを作るためには、玉ねぎを強火でしっかりと炒めましょう。
また、カロリーを気にしすぎて「二人分で大さじ1」の油の量を減らすのもダメです。
お店で食べるカレーは、大さじ1どころかカップ1くらいの油を使っていたりします。
大さじ1という量は、ギリギリまでオイルを減らした量だと思います。
油が気になるなら量を減らすのではなく、加熱に強い良質なオイルを選びましょう。
スパイスカレーの味が薄い
「私でもスパイスカレー作れました!」のキモの部分、
・使うスパイスは何カレーでも「ターメリック、クミン、コリアンダー」の3つでOK!
・あとは主役(具材)に合わせたベース(水、牛乳、ヨーグルト、ココナッツミルク、生クリーム)を加えればOK!
はネットの対談で公表されています。なので、
「ここまで教えてもらったら本買わなくても作れちゃうよね?」
と思ったのですが、やっぱり詳しい分量が知りたい!と本を買いました。
本を買って良かったことは色々あるのですが、その一つが「味が薄い」と思った時の対処法がわかったこと。
スパイスカレーの味が薄いのは、スパイス不足ではなく「塩不足」だそうです。
この本のレシピはとてもシンプルでスパイスは全て「小さじ1」なのですが、スパイスと一緒に「塩」も小さじ1加えます。
そして、カレーが出来上がって味が薄いかなと思ったら。
仕上げに塩をひとつまみ。
もうちょっとかな?と思ったら、塩をもうひとつまみ。
これで、「え、塩だけでこんなに味が変わるの?!」とびっくりするほと美味しくなります。
スパイスカレーの味が薄く感じる場合、足りないのはスパイスでも隠し味でもなく「塩」だったんです!
スパイスは香り、味を引き立てるのは塩。
塩ってすごいーーー!
と感動しますよ。
スパイスカレーに何かが足りないと感じる意外な原因
カレーというと「隠し味」でチョコを入れたりココアを入れたり、というイメージがありますが、スパイスカレーに隠し味は不要です。
スパイスを引き立てる「塩」だけで十分なのです。
これもすごく目からウロコ!だったのですが、本にスパイスカレーは味噌汁と一緒、という話がありました。
味噌汁に具材をたくさん入れると、味噌仕立てのけんちん汁というか豚汁というか「何の味噌汁」とは言えない味になりますよね。
スパイスカレーも具材を欲張ると特徴のない「ぼやけた味」になるそうです。
うちは子供がいるので「カレーにすれば嫌いなものも食べるから何でも入れちゃえ!」という感じで市販のルーで作る時は余り野菜とか色々入れてしまうのですが、インド式スパイスカレーの場合は
主役はひとつ。多くても、二つまで。
にするのがルール。
チキンカレーならチキン、とビシッとメインを決めるから、味がぼやけないんですって。
「チキンとほうれん草」くらいまでは許されるけど、ジャガイモ、人参、キノコ、と色々プラスするのはNGなのです。
まとめ
スパイスカレーは、ラム肉なら香料はこれとこれ、シーフードならこれとこれにあれも!とたくさんのスパイスを調合しなくてはいけなくて難しい、というイメージがありますが、印度カリー子さんの本は難しいことは一切なし!
市販のカレールーで煮込むよりも短時間で簡単にスパイスカレーを作ることができます。
味が薄いと感じたら塩を足す、コクを出すためにしっかりと油で玉ねぎを焦げ茶色になるまで炒める、というコツを守れば、本当に「私でもスパイスカレー作れます」!
料理下手の「こいしさん」がカリー子さんにスパイスカレーを習って少しずつ上達していくストーリーは読んでいても楽しいし、カリー子さんのスパイスカレー愛がビンビン伝わってきて(とっても情熱的なすごい方なのです。しかも若くて美人で才女!)よし、作ってみよう、作りたい!という気持ちになるんですよね。
カリー子さんのどんな食材にも応用できるスパイスカレー方程式の他にも、さらなるステップアップやダイエットについての話も載っています。
カリー子さんのスパイスカレー方程式についてはネットで読むこともできるし動画も出ているんですが、やっぱり本を買って読んで良かった。
私もすっかりスパイスカレーにはまっています。
こんな感じで作っています:
私でもスパイスカレー作れました!のキーマカレーを実際に作ってみた!
印度カリー子さん、こいしゆうかさん、ありがとうございました!