お墓の周りの草取りをしたり、花筒や線香皿を
綺麗にするのはわかるけれど、墓石自体の汚れって、
どのようにお手入れすれば良いか迷いませんか?
お墓参りのついでに、お寺に備え付けの
タワシでゴシゴシ、は実は墓石に良くないんですって!
石材のプロがすすめる「正しいお墓掃除」の
方法についてご紹介したいと思います。
お墓を傷つけずに掃除する方法
お盆やお彼岸に久しぶりにお墓を訪れると
「墓石の汚れ」が気になりますね。
お墓は基本雨ざらし状態なので、
虫や鳥のフンなども気になりますし、
水垢やコケなど頑固な汚れもつきやすく、
洗剤とタワシでゴシゴシしたくなります。
でも、墓石は下手に洗剤でこすると
艶が消えたりシミができたり、傷をつけてしまう
場合もあるので要注意です!
お墓の頑固な水垢落としに効果あり、という
スクレーパーも、金属なのでコーティングを
傷つける恐れがあるそうですよ。
石のプロ、石材店の方に、素人ができる
お墓のお手入れ方法を教えてもらいました。
お墓掃除は水拭きが基本
お墓は石でできているのでゴシゴシしても問題なさそうですが、
墓石には様々な材質があり、繊細で傷つきやすいものもあります。
磨き方やコーティング加工などもそれぞれ異なるので、
洗剤やカビ取り剤で石にシミがついたり、石の鉄分と
反応して紫色に変色してしまうこともあるんです。
石材のプロでない限り、墓石のお手入れは基本
濡れタオルで拭き上げる「水拭き」がベストです。
墓石の掃除に必要な道具
・雑巾(タオル)
・軟らかいスポンジ
・古い歯ブラシ
・軍手
・ゴム手袋
お墓周りのお掃除に必要なものは他にも
ありますが、墓石を綺麗にするのに
必要なものはとりあえずこれだけです。
道具は100均の物で充分です。
お墓に付属する小物のお手入れについては、
こちらの記事をご覧ください。
墓石の水拭きの仕方
スポンジに水をふくませて、上から下へ水拭きします。
墓石の彫りの細かい分は、歯ブラシでこすります。
苔むしたお墓は風情がありますが、コケは石が痛む
原因になるので、軍手をはめて取り除きましょう。
最後にタオルで拭きあげて終了です。
お盆の時期は蚊取り線香や虫除け、日焼け止めも
持参すると良いと思います。お墓掃除に夢中になって
熱中症にならないよう、注意しましょう。
夏はゴム手はいらないかもしれませんが、
寒い冬のお墓掃除にはゴム手も必須です。
お墓はご先祖様の体だと思って優しく丁寧に、
供養するつもりでお掃除して下さいね。
墓石に洗剤がダメな理由
中性の食器洗剤は洗浄力が強く、成分が墓石に入ると
シミや変色の原因になるのでお墓にはNGです。
カビ取り剤などは、お墓の光沢や艶が消えてしまう
可能性があるので注意が必要です。
墓石用の洗剤でも、人造大理石などの素材によっては
シミになってしまうことがあるので、墓石の材質が
確認できない場合は使用しないほうが無難です。
どうしても洗剤が必要な場合は、お墓の目立たない
部分で試してから使用しましょう。
お墓掃除に安心して使えるのは重曹
素人がお墓掃除に洗剤を使うのはダメ、と書きましたが
「重曹(ベーキングソーダ)」は大丈夫だそうです。
重曹を使ったお掃除はあちこちで話題になっていますが、
お墓(石)のお手入れにも使えるんですね。
お墓掃除のプロも重曹を使用するそうですよ!
重曹で墓石を掃除する方法
重曹を直接お墓に振りかけてこすると、
重曹の研磨作用で墓石が傷つくことがあります。
お墓掃除の場合は、重曹を水に溶かして
重曹水のスプレーを作ると良いでしょう。
・水 100ml
・重曹 小さじ1
(上記はキッチンやお風呂の重曹掃除用の
分量なので、お墓掃除にはもう少し
濃い重曹水でも良いと思います)
これをお墓にスプレーして、スポンジや
歯ブラシ、軍手ぞうきんでこすります。
最後に必ず水拭きをしてください
スプレーの場合も墓石の種類によっては
傷つくかもしれませんので、最初はお墓の
目立たない部分で試してから使用して下さい。
お墓を綺麗に保つには
せっかく綺麗にしたお墓です。
なかなかお掃除に来られない分、なるべく
長く綺麗なまま保ちたいですよね。
落ちない汚れを防ぐために気をつけたい、
「してはいけないこと」はこちらです。
缶詰、缶ビールは錆びるので特に注意!
・お酒はかけない
コケより厄介な「カビ」の原因になります
お墓にかけるのは水だけにして下さい
サビやカビは、お墓掃除のプロに頼まないと
落とすことが難しい、厄介な汚れです。
まとめ
お墓掃除は水拭きが基本です。
墓石の素材に合わない洗剤を使ってしまうと
取り返しのつかないシミができることもあります。
墓石の彫りの部分や角になっている部分は
無理にこすると欠けることもあるので、
硬い物でこするのもやめましょう。
水洗いと重曹で落ちない頑固なシミ、黒い汚れ、
変色などはプロにお願いした方が無難です。
大切なお墓を傷つけないように、
優しくお手入れして下さいね。