七夕は一年に一度、織姫と彦星が再会する日。
ロマンチックな七夕のお話に出てくる
天の川と織姫彦星ってどこに見えるの?
探して見てみたい!と思う方も多いはず。
七夕の日に星を観察するなら、カレンダーの
7月7日ではなく旧暦の「伝統統的七夕」に!
言われているのをご存知ですか?
伝統統的七夕の時期と織姫彦星の見つけ方、
七夕に関係の深い星で構成される
「夏の大三角形」の探し方をご紹介します。
七夕の織姫彦星の星の名前は?
七夕の織姫と彦星(比古保之)は元々
中国の「織姫星(織女第一星)」と
「牽牛星(牛郎星)」です。
ですが、現在使われている星座はギリシャ神話に
基づいたものなので、星座表の星の名前は
彦星は「わし座」の1等星 アルタイル
になります。
天の川を挟んで明るく輝く星です。
また、七夕のお話に、織姫と彦星が
天の川を渡れるように「かささぎ」
という鳥が天の川に橋をかけてくれた、
というエピソードがありますが、
この鵲橋(かささぎ橋)の位置は、
「はくちょう座」の1等星デネブ
があるところになります。
デネブはベガ、アルタイルと共に
理科の教科書にも出てくる「夏の大三角」
を作る星でもあります。
ちなみに、ベガとアルタイルの距離は14.4光年。
光のスピードでも約14年半かかるほど離れており、
七夕に実際にこの2つの星が近づくことは
ありません。
伝統的七夕っていつ?今年の旧暦七夕の日は?
織姫と彦星が年に一度会える日は、
「7月7日」であるとされていますが、
7月初旬といえば、多くの地方が梅雨真っ最中。
夜空を見上げても、雨空曇り空で
なかなか星を見つけることはできませんよね。
なんでこんな時期に七夕なの?
織姫彦星がかわいそう、と思ってしまいますが、
今の暦(カレンダー)になる前、
月の満ち欠けを基準にした「旧暦」では
7月7日は梅雨が明けて天の川も良く見え、
織姫彦星が天頂に輝いていたんです。
そして、七夕の日のお月様は必ず
「上弦の月(半月)」でした。
上弦の月は夜半前には沈むので、月の消えた
夏の夜空に天の川や星が、きっとくっきりと
見えたことでしょう。
国立天文台では旧暦の七夕を
「伝統的七夕」としてライトダウン
キャンペーンを行い、この日の
天体観測を勧めています。
伝統的七夕は旧暦の七夕になるので、
月の満ち欠けで毎年日付が変わります。
2030年までの「伝統的七夕」の日はこちらです。
2019年 8月7日
2020年 8月25日
2021年 8月14日
2022年 8月4日
2023年 8月22日
2024年 8月10日
2025年 8月29日
2026年 8月19日
2027年 8月8日
2028年 8月26日
2029年 8月16日
2030年 8月5日
早い年は8月上旬、2025年は8月29日と
年毎にかなりばらばらですね。
七夕の星を観察しよう!探し方と見つけ方
上記のように、伝統的七夕、旧暦7月7日は
毎年違う日になるので、織姫彦星が何時に
どの位置にくるか、というのも毎年異なる
のですが、大体の目安があります。
七夕の星を見る時間は、午後9時頃。
空の真上を見上げて見てください。
天頂でひときわ明るく輝く「夏の大三角」が
見つかると思います。
一番明るい星は、東寄りにあるベガです。
これが織姫ですね。天の川をはさんで彦星があります。
星座で見つけやすいのは「はくちょう座」です。
はくちょう座は、羽を広げた十字の形です。
ベガとはくちょう座を目印に、夏の大三角形
が見つかれば、それが七夕の星です。
こちらの動画がわかりやすく、参考になります。
星座を探す時は、「星座表」「スカイマップ」
などのスマホアプリを利用するのもおすすめですよ!
まとめ
七夕に織姫彦星の星を観察するなら、
梅雨時にあたる今の7月7日よりも、
昔の人と同じ旧暦に見るのがおすすめです。
伝統的な七夕、旧暦七月七日は、
半月のお月様が、まるで天の川を渡す
船のようにも見えると言います。
夏休みになりますから、ちょっと遅くまで
起きて子供と一緒に理科の教科書で習う
「夏の大三角形」を観察するのにもぴったり!
星空自由研究にもなります。
今年はぜひ、旧暦七夕に夜空を見上げて
織姫彦星、天の川、かささぎを
探してみて下さいね。