こんにちは、まめりんごです。
子供の頃、ファーブル昆虫記が大好きでした。
標本を作るような本格的な昆虫採集の経験は
ありませんが、虫取りも好きで、特に
トンボを捕まえるのが得意でした。
今日は子供に伝授して尊敬された
「トンボの取り方」「トンボのつかみ方」
をご紹介しようと思います。
ぐるぐるして目を回す方法より成功率の高い、
トンボの目の特徴を利用した捕まえ方です。
トンボの捕まえ方は指をぐるぐる?
トンボを捕まえるには、トンボの顔の前で
指をぐるぐる動かして、目を回すと良い
というのが定説ですよね。
ゆっくりと指を回すと、確かに
トンボの首が傾くこともあるのですが、
私の経験ではこの方法はトンボに
逃げられることが多いです。
止まっているトンボの前に立ち、
トンボの前に指を突き出した時点で
パッと飛び去られてしまうんですよね。
それに、指をぐるぐる回すのはいいけれど、
その後が難しいーーー。
ぐるぐるしながらそっと反対の手を伸ばして
片手で捕まえようとしても、トンボは
その新しい動きを敏感に察知しますし、
両手でトンボを捕まえるなら、ぐるぐるを
ストップする必要がありますよね。
ぐるぐる回しをやめて捕獲しようと
手を伸ばした途端、トンボが逃げる、
というのもよくあるパターンです。
二人掛かりで、一人がぐるぐるして
トンボの気を引いている間に、もう一人が
網を被せるならいいかもしれませんが、
一人でトンボを捕まえるには、指を回す
やり方が良い方法だとは思えません。
トンボの大きな目の形と見え方を利用するつかみ方
トンボの目は、とても大きいですよね。
頭の半分もある大きな目をしています。
トンボの目は複眼(ふくがん)という
六角形の小さな目が集まってできています。
(左右の大きな複眼の他に、明るさを
感じる単眼も3つ持っています!)
ですが、トンボは人間よりもずっと目が良いか、
というとそういうことでもなくて、
細かいものを見るのは実は苦手なんですって。
しかし広範囲を見るのは得意で、トンボは
自分の背中を見ることが出来るといいます。
複眼は動体視力が高く、また、トンボは
獲物の動きを予測できるという説もあります。
これでは、指をくるくる回しなが、反対の手で
こっそりトンボを背後から掴もうとしても
上手くいかないわけですよね。
そこで、この「広範囲が見える」
という複眼の特徴を生かす方法を考えました。
・止まっているトンボの正面に立ちます
・左右の手を、同時にトンボの左右の羽の
やや後ろに向かって、ゆっくり伸ばします
・そのままパッと左右の羽を素手で掴みます!
正面に立った時点で、トンボはこちらを
警戒するのですが、さらに自分の両側から
同じ速度で手が近づいてくると、トンボは
正面、右、左、の3方向に対して警戒が
必要となり、結果”すくんで”しまいます。
トンボは動きにとても敏感です。
視野も非常に広いので、同じ距離から
同じスピードで同時に近づくものがある、
と正確にキャッチすることができます。
このトンボの目の能力を利用して、
たくさんの情報で混乱させると、
簡単にトンボを捕まえることができます。
トンボの羽を掴むときはやさしく!
トンボの羽は薄くて、とても繊細です。
羽を持って捕まえるのは、トンボに噛まれる
心配がなくて良いのですが、羽は優しく
持ってくださいね。
捕まえるときは親指と人差し指でトンボの羽を
つまむような持ち方になりますが、この方法は
指に力が入りがちで羽を傷めやすく、本当は
トンボにとってはよくないやり方なんです。
トンボの羽の正しい持ち方は
指と指の腹でつまむのではなく、
指と指の側面に羽を挟む
「じゃんけんのチョキの間に挟んで持つ
ようなスタイル」が良いとされています。
じっくり観察したいときは、この指で挟む
持ち方に変えるようにして下さい。
こうしてそっと持つようにしても、
トンボは人間の体温で弱ってしまいます。
トンボは蚊を捕まえて食べてくれる
ありがたい昆虫なので、捕まえるときは
羽を傷つけないように十分注意して、
観察したらすぐ逃がしてあげて下さいね。
まとめ
トンボは飛ぶスピードも早く、羽もまるで
飛行機のような、ちょっとカッコいい虫です。
素手でさっと捕まえると、子供を
あっと驚かせることができます。
正面から左右の羽にそ〜っと手を伸ばすと
噛まれる心配もなく、網がなくても
確実に捕まえることができますよ。
近くで見るトンボの大きな目と口は
とても迫力があります。
蚊を食べてくれる良い虫(益虫)ですから
観察したらすぐ逃がしてあげて下さいね。